我が家の歩み -入院~実家へ編-

入院

依存症克服とうつの治療のために妻は初めて入院することになりました。
自宅からわざと遠く離れた場所を選びました。
完全に私と子供と離れ、自分がした事、これからすべき事を
本人にちゃんと考えてほしかったからです。

入院の日、私は妻と一緒に病院に行きました。

「うつ病も依存症もいっぺんには良くなりません。瓶を想像してください。
その中にはいくつもの問題が、入っています。これからする治療は、
瓶をさかさまにして、一番ビンから出やすいものから治していきます。」。

そして医師の診察で妻の依存症は下記の通りでした。
・薬物依存(麻薬等ではありません)
・アルコール依存
・ギャンブル依存
まだまだ細かい依存は診断されましたが、大きなところではこの3つです。

自主入院になるので患者が退院したいときに退院できます。
最低でも一ヶ月は入院することを約束し、私は自宅に戻りました。

入院中のことは全部医師にお任せするしかありません。
朝起きて、患者同士のミーティング、朝食、カウンセリング・・・・
きっちりとしたプログラムですが、基本的に自由に予定を組めるので、
妻にとっては、自分のペースで出来良かったのではないでしょうか。

入院中は私と子供2人の生活になってしまいます。
子供もまだ小さく、仕事の都合もあり、
私の母親と妻の母親に交互に来てもらい生活をしていました。


<退院>

入院から一ヶ月で妻は退院します。
正直、多少依存症は治ってはいますが、
病院での人間関係もあり、退院させましたが、私は本当はもっと長い入院を
望んでいました。

一ヶ月では思っているような結果は・・・と思っていたのですが、
思い返してみれば、この一ヶ月が私たちの大きな分岐点となりました。

退院してからは、入院でお世話になった医師が、
週に一回近くのクリニックに来診しているので、そこに妻は診察に行っています。
薬をなるべく使わない治療で、最初は妻もなかなか受け入れられなかったようですが、
結果的にこの方向がとてもよかったと思います。


入院前と比べて妻の考え方に変化がではじめます。
「散々迷惑をかけたから、これからは家族に恩返しをする」
といって、自分なりに「うつ」と歩んでいくようになります。

私はというと、この頃から、あまりうつ病と真正面から向き合わず、
ちょっと斜めの方向から見るようになってきました。
(斜めの方向・・・というとちょっと語弊があるかもしれませんが・・・。)

あまり深く考えず、ある意味「なるようにしかならない」ぐらいの感覚で、
「うつ病」と向き合うことが、私たち夫婦にはあっています。

発病してから4年が経って、やっと自分たちのやり方を見つけれた感じです。
ちょっとだけ明るい光が見えてきたような気がしています。

あせることをやめ、ゆっくり今を生きていこう!
そう思えるようになりました。

そんなとき、色々な事情があり、私の実家へと引っ越しをすることになりました。

⇒ 我が家の歩み-現在編